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zoom RSS D3を買った理由

<<   作成日時 : 2008/11/01 15:04   >>

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Nikon D3を買った。この40万円もするカメラをなぜ買ったのか?理由はただひとつ、土門拳が現代を生き、もしデジタル一眼を買うならどれか? と考えたとき、答えがD3だったからだ。

土門拳は写真を撮る。トコトン撮る。鬼が震えあがるくらいの気迫で撮る。被写体に食い下がり、もう絶対に撮れないというところまで追いかけて撮る。このあたりは私がグダグダ書くよりも、土門の著作を読んでいただくほうが分かる。

そういう土門拳がカメラに求める理想は何か? と第一には信頼性だと思う。どんなに優秀で、きれいに撮れようが、故障しては困る。レンズのボケの綺麗さだ、シャープネスだ、なんていっても、肝心のカメラ本体が動かなくては写真が撮れない。写真を撮ってお金をもらうプロは用心して予備のボディーを持つが、それでも完璧とはいえない。撮影時には問題がなかったのに、いざ結果を見るとフィルムに傷がついていたり、データが消失したりする。現場でチェックしているにもかかわらず、こういった事故は起こりえる。とくにデジタルになると、カメラ本体の故障だけでなく、メモリーメディアの故障もあるから用心しなければならない。ブライダルカメラマンがデータ破損をしてしまい、結婚式費用を弁償し再度撮影しなおした、などという話はよく聞く。恐ろしい限りだ。

D3はとにかく頑丈だ。シャッターは30万回の耐久性があるということだ。さらに防滴防塵、完璧である。砂漠の粉塵のなかでも使用することを想定しているのだ。ネットの情報によると、5メートルの高さからレンガの歩道に落とすという試験を自前でした人物がいるらしい。これでもD3は壊れなかったということだ。こういった頑強性はプロのカメラマンには必須の能力だと思う。それとD3はメモリースロットが二つついている。これはバックアップも可能であり、メモリーメディアの不具合の心配も少なくなる。

第二に、シャッタータイムラグが少ないことが必要だと思う。写真は一瞬を捉える、というより多くの場合一瞬しか捉えることができない。「古池や、蛙飛び込む、水の音」を写真で表現するためにはどの瞬間の写真を撮るべきか? 今まさに蛙が飛び込む瞬間を撮るのか、あるいは飛び込んだ後の水面の波紋を撮るか、あるいはは蛙が飛ぼうとしているところを撮るのか、飛んでから飛び込むまでをスローシャッターで撮るのか、正解はないかもしれないが、撮影すべき「瞬間」を考えるだけでも無限にあるように思える。ただ、どの瞬間を捉えるにしても、撮影者が意図するそのときにシャッターが切れなくてはいけない。

大体にして、目で見てシャッターを押すだけでもかなりの時間がかかっている。たとえばあるシャッターチャンスが起きたとする。それを目で見る、網膜の細胞が興奮する、その信号が脳に伝わり、その脳の中で演算され、「ここだ!」という人間の妄念が発生し、シャッターを押すぞ!という信号が脳から発せられ、首や腕の中の神経を伝わり、人差し指を動かす筋肉を収縮させる。筋肉が収縮するのにも時間がかかり、指の腱を引っ張り、やっとシャッターボタンを押す人差し指が動くことになる。こう考えると、シャッターチャンスが発生してから人差し指が動くまで気の遠くなるような時間がかかっているように思える。運動神経の信号伝達速度は一秒間に100メートルほどらしいので、目から脳、指の筋肉までの神経の長さを1メートルとすると100分の一秒くらいの時間遅れがあるかもしれない。つまり、人差し指が動くとき、シャッターチャンスからすでに100分の一秒過ぎてしまった、ということなのだ。三脚を立ててじっくり撮る風景写真や、モデルが「ここですよ」と笑顔を向ける商業撮影会ならば、こんな時間遅れはまったく問題ないかもしれない。だが、決定的瞬間を狙う写真では大きな問題である。そんなわずかな時間、問題にすることはない、いう意見もあるかもしれない。しかし、このわずかな時間に車はどれくらい進むだろうか?風になびく枝は形が変わらないか?鳥は羽ばたかないか?人間の表情は変わらないか? ここだ!と念じた瞬間から世界は変化してしまっていないだろうか?蛙が飛び込まんとする瞬間を撮影しようとして、実際撮影できるのは飛び込んだ後になってしまわないだろうか?

天才になればシャッターチャンスを予測して撮影するのかもしれないが、常人には無理である。土門拳は天才であるので、もちろん予測して撮影していただろうが、常に万全とは行かなかったかもしれない。人間の神経伝達速度は訓練して早くすることはできない。そうなると、次に考えるのはシャッターを押してから撮影までの時間、すなわちカメラの機械的なシャッタータイムラグを短くすることだ。

D3はシャッタータイムラグが37ミリセカンドしかない。ちなみに人気機種EOS5Dは75ミリセカンド、キャノンの最上級機EOS1DsMKVは40ミリセカンドだ。大衆機のEOSKISSデジタルX2にいたってはは90ミリセカンドとなっている。37ミリセカンドはデジタル一眼最速の値である。機械の原理的にはこれ以上早くするのは無理だと言う話しである。

土門拳がデジタル一眼を買うならばどれを選ぶか?頑丈さ、信頼性、そしてシャッタータイムラグ、これら写真を撮ることに必須の能力を比べると、答えはNikon D3ということになる。

D3は土門が選ぶカメラ、というのは相当のところ当たっていると思う。ただ、私が買っていいものかどうか、それは別問題だ。貧乏なくせに、ヘタクソな写真しか取らないくせに分不相応な物を買ってしまったと思う。まあ、すでに買ってしまったのだ。クヨクヨと考えるのは馬鹿らしい。あとは壊れるまで使い倒すだけだ!撮るぞ!撮るぞ!

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2008/11/02 08:10

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
はじめまして。ブログ拝読させていただきました。勉強になる内容でした。
今、D300を使っているのですが、D3、買おうか買うまいか、この半年間悩み続けています。私にとってはD3の高感度のすばらしさが魅力ですね。
でも、何たって、価格が半端じゃない。だからといって妥協してD700を買っても満足できない気がします。安物買いの銭失いにならないためにもD3を買った方が賢いだろうなあ。スミマセン、支離滅裂なコメントになってしまって。
tokimeki
2009/07/05 20:06

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